株式会社AKITECが資金調達、北陸銀行の寄贈型SDGs私募債を活用

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株式会社AKITECが私募債を発行し資金調達、北陸銀行が引受

株式会社AKITEC(代表取締役:秋田浩志)が2024年8月23日に、北陸銀行の「寄贈型SDGs私募債」を通じて資金調達を行いました。発行額は40百万円、期間は5年間で、資金使途は諸経費の支払いとされています。この私募債は、発行手数料の一部が発行企業の希望に基づき、地域社会や教育機関への寄付に充てられる仕組みで、今回は富山大学への寄付が予定されています。株式会社AKITECは、全国各地でコンクリート構造物の補修・補強を行っており、特に環境に配慮した企業としての活動が評価されています。

このニュースのポイント

  • 社会貢献型の資金調達:寄贈型SDGs私募債を通じた地域社会への寄付。
  • 発行額:40百万円で5年間の私募債発行。
  • 資金使途:諸経費支払。
  • 寄付先:富山大学に寄付予定。

株式会社AKITECと私募債について

炭素繊維内蔵パネル工法を開発・利用し、環境に配慮した施工を実施。

  • 会社名:株式会社AKITEC
  • 代表者:代表取締役 秋田浩志
  • 所在地:富山県富山市赤田 776番地1
  • 事業内容:コンクリート構造物の補修・補強
  • 私募債名:寄贈型SDGs私募債
  • 金融機関:北陸銀行
  • 発行日:2024年8月23日
  • 発行金額:40百万円
  • 資金使途:諸経費支払
  • 発行期間:5年
  • 返済方法:不明

株式会社AKITECが資金調達、北陸銀行の寄贈型SDGs私募債を活用

私募債とは

私募債(しぼさい)とは、企業が資金調達を行うために発行する債券の一種で、通常は特定の投資家や金融機関に向けて発行されます。公募債と異なり、私募債は発行先が限定されているため、発行手続きが比較的簡略でコストも低いことが特徴です。また、私募債を発行する企業は一定の信用力を持っていることが求められ、信用保証協会の保証を受けることで、発行に必要な条件を満たすことが一般的です。

今回のケースで株式会社AKITECが発行した「寄贈型SDGs私募債」は、さらに特殊な形式の私募債です。この私募債では、発行手数料の一部が発行企業の希望により、SDGs(持続可能な開発目標)に関連する地方公共団体や教育機関などに寄付される仕組みが組み込まれています。これにより、企業が資金調達を行うだけでなく、地域社会への貢献を同時に果たすことができるというメリットがあります。

中小企業が私募債を利用するメリット

中小企業が私募債を利用することには、多くのメリットがあります。

  1. 資金調達の柔軟性:私募債は公募債と比べて発行手続きが簡単で、発行先が特定の投資家や金融機関に限定されるため、発行までの期間が短く、迅速に資金調達が行えます。
  2. 信用力の向上:私募債を発行するには、信用保証協会の保証を受ける必要があり、これにより企業の信用力が向上し、今後の資金調達の際にも有利になります。
  3. 企業の社会的評価向上:寄贈型SDGs私募債のように、私募債の発行を通じて地域社会や環境への貢献ができる場合、企業の社会的評価が向上し、ブランドイメージの向上に繋がります。
  4. コスト削減:公募債に比べ、私募債は発行コストが低い点も中小企業にとって大きな魅力です。

私募債のメリットについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

中小企業が私募債を利用するデメリット

一方で、中小企業が私募債を利用する際にはデメリットもあります。

  1. 発行条件の厳格さ:私募債を発行するためには、信用保証協会の保証を受ける必要がありますが、そのための条件が厳しく、全ての中小企業が発行できるわけではありません。
  2. リスクの集中:私募債は特定の投資家や金融機関に発行されるため、投資家の意向や経済状況によっては、企業にとって不利な条件が提示される可能性があります。
  3. 返済義務:当然ながら私募債は債券であり、発行した資金は期限内に返済しなければならないため、企業のキャッシュフローに負担がかかる可能性があります。
  4. 透明性の確保:私募債を発行する企業は、一定の財務情報を開示する義務があり、これが競争上の不利に繋がることもあります。

私募債のデメリットについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

中小企業が資金調達に私募債を発行するプロセス

中小企業が私募債を発行して資金調達を行うプロセスは以下の通りです。

  1. 事前準備:まず、発行企業は自社の財務状況や資金調達の目的を明確にし、私募債の発行を検討します。
  2. 信用保証協会の保証取得:私募債を発行するためには、信用保証協会の保証を受ける必要があります。このため、企業は必要な条件を満たし、保証を取得するための手続きを行います。
  3. 発行先の選定:私募債の発行先となる金融機関や投資家を選定し、発行条件について交渉を行います。
  4. 私募債の発行:発行条件が決まった後、私募債が発行され、企業は資金を受け取ります。この際、発行手数料の一部が寄付に充てられる場合もあります。

私募債発行の税務上の取り扱い

私募債発行における税務上の取り扱いは以下の通りです。

  • 発行手数料:私募債発行時に発生する手数料は、企業の経費として計上されます。この手数料は、発行費用として税務上の損金算入が可能です。
  • 寄付金控除:寄贈型SDGs私募債のように、発行手数料の一部が寄付に充てられた場合、その寄付金は寄付金控除の対象となります。ただし、寄付先や金額によって控除の対象範囲が異なるため、詳細は税務署や専門家に確認が必要です。

私募債発行の会計処理

私募債発行時の会計処理については、以下のポイントに注意が必要です。

  • 発行費用の計上:私募債発行に関連する費用は、発行時点で費用として計上されます。
  • 利息支払いの計上:私募債に対して支払う利息は、利息支払費用として発生した時点で費用計上されます。
  • 返済額の計上:私募債の返済に伴い、元本返済額は負債から減額されます。

私募債発行の留意点

私募債発行に際しては、以下の留意点を把握しておくことが重要です。

  • 信用力の維持:私募債を発行する企業は、信用力を維持するために財務状況を適切に管理する必要があります。
  • 返済計画の策定:返済期限までに元本を返済するための計画を立て、資金繰りを確実にすることが求められます。
  • 情報開示の適切性:投資家や金融機関に対して適切な情報開示を行い、透明性を確保することが重要です。

私募債と他の資金調達方法の比較

資金調達方法 メリット デメリット
私募債 手続きが簡便、発行コストが低い、信用力向上 条件が厳しい、情報開示義務がある
公募債 資金調達額が大きい、広範な投資家にアクセス可能 手続きが複雑、発行コストが高い
銀行融資 迅速に資金調達可能、返済計画が明確 担保が必要、利息負担が大きい
株式発行 資金調達額が大きい、返済義務がない 希薄化リスク、株主の影響が強まる

北陸銀行の「<ほくぎん>寄贈型SDGs私募債」について

北陸銀行の「<ほくぎん>寄贈型SDGs私募債」について

「<ほくぎん>寄贈型SDGs私募債」は、北陸銀行が提供する私募債の一種です。この商品は、企業の資金調達ニーズに応えるとともに、持続可能な地域社会の実現に貢献することを目的としています

特徴

  1. 寄付機能:発行された私募債の金額に応じて、教育機関やSDGsに積極的に取り組む地方公共団体、公益財団法人、慈善事業団体等に寄付を行います。
  2. SDGs貢献:本商品を通じて、企業はESGおよびSDGsに資する活動に参加できます。
  3. 信用力アピール:私募債は直接金融の一形態であり、発行企業の信用力をアピールする効果があります。

税務上の留意点

  1. 利息の損金算入:私募債の利息は、通常の借入金利息と同様に損金算入が可能です。
  2. 寄付金の取り扱い:銀行が行う寄付については、発行企業の損金とはなりません。ただし、企業イメージの向上につながる可能性があります。
  3. 発行費用の処理:私募債発行に伴う諸費用は、原則として発行時の損金として処理します。

発行条件

特定社債保証制度を利用する場合、純資産額や自己資本比率など、高い適債基準を満たす必要があります

メリット

  1. 長期かつ安定的な資金調達が可能
  2. 企業の社会貢献をアピールできる
  3. 地域社会への貢献を通じて企業イメージの向上が期待できる

株式会社AKITECが行った寄贈型SDGs私募債による資金調達は、単なる資金調達に留まらず、地域社会への貢献やSDGsの達成に寄与するという点で大変意義のある取り組みです。このような形での資金調達が、他の企業にも広がり、持続可能な社会の実現に寄与することを期待しています。

記事ライター

muro

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